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黒森1号

●Customize●
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 Engine
  エンジンルーム
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●Trouble●
 ボディ小キズ補修
 ラジエータ
 サイドエンブレム脱落
 純正シートのガタつき
 トランク雨漏り
 
●Maintenance●
 リアアッパーマウント交換
 ドアウィンドウ調整
 エンジンマウント交換
 ミッションマウント交換
 エアコンベルト交換
 オルタネーターベルト交換
 ベルトテンショナー交換
 ウォーターポンプ交換
 フューエルフィルタ交換
 
●Tips●
 ネジはどこ?
 リア小物入れ脱着
 純正オーディオ脱着
 センターコンソール脱着
 グローブボックス脱着
 ハンドルコラム脱着
 メーターパネル脱着
 純正シート脱着
 



純正シートのガタつき

Z3 1.9の三大疾病の一つがシートのガタつきである(ちなみに残りの二つはアイドリングのバラつき(ラフアイドル)と触媒詰まり)。
黒森1号はRECAROに交換したためこの症状とは無縁であったが、嫁さんがバケットシートの窮屈な座り心地がお気に召さないようなので、助手席のみ純正に戻してあった。交換時にガタは無かったように感じていたが、すぐに発症してしまった。少し強めにブレーキを踏むとカックンとシートが動いてしまう。嫁さんの機嫌が悪くなるだけでなく、運転していてもカタカタと音が気になってしまうので、根本的な修理を行うことにした。
なるべくわかりやすいように書こうと努力してみたが、実際に作業してみないとわかりにくい箇所が多いかと思う。すべては黒森の文才の乏しさ故なので、ご勘弁いただきたい。

今回の作業では、mixiのBMW Z3コミュニティで公開されていた作業工程を参考にさせてもらった。有益な情報を提供していただき、ありがとうございます。

【注意】
以下の作業内容には肝心な記述が抜けていたり、詳細なデータが記載されていない場合がある。
黒森の作業手順を鵜呑みにしないで、必ずサービスマニュアル等で手順、締め付けトルクなどのデータを確認してから作業を行うように!

1.シートを外す
手順はこちらを参照。
シートを固定しているネジ4本を外した後に、シート位置を真ん中あたりに戻しておくと、後の作業がやりやすい。

ガダの量を確認 2.ガタの量を確認してみる
シートを裏返してレールを手で動かしてみると、力を入れなくてもガタガタと動いてしまう。
ガタの量は実測で5mm程度。「たった5mm」と思いがちだが、この程度でも走行中に動くとかなり不快に感じてしまう。

以下、具体的な作業手順を紹介するが、左右同時に進めるのではなく、片方ずつ作業した方が良いだろう。
スライドレールをフリーにする 3.スライドレールを固定しているボルトを外す
トルクスボルト2本を外すと、スライドレールがフリーになる。
スライド機構を外す 4.スライド機構を固定しているボルトを外す
フリーになったスライドレールを前の方に動かすと、レール後端にトルクスボルトが見える。レールの中にあるスライド機構部分を固定しているボルトなので、これを外す。
ボルトが見えなかったり、トルクスレンチが入らない場合は、スライドモーターを動かして調整する。その際、シートに繋がっているコネクタはすべて接続してからバッテリーを繋ぐこと。着座センサーやシートベルトアンカーの接続が外れたままでバッテリーを繋ぐと、エアバッグ警告灯が点灯してしまう可能性がある。
スライド機構を取り出す 5.スライド機構を取り出す
軽く引っ張れば、レールの中からスライド機構部分を取り出すことができる。
この時、回さずに真っ直ぐに引き抜くようにする。
スライドレールの位置によってはリベットに引っかかって出しにくい場合もあるが、レールを動かせば抵抗無く出てくるポイントがある。
取り出したスライド機構 6.取り出したスライド機構の位置を記録
スライドボルトの基準になる場所(例えばボルトの端)から、レールを固定する部分までの長さを計って記録しておく。
組立時にどうしても微調整が必要になるが、ここで元の位置をしっかり測定しておけば、調整がかなり楽になる。
スライド機構を分解 7.スライド機構を分解する
画像ではグリス状のモノが付着しているように見えるが、この黒いグリス状のモノがゴムブッシュのなれの果てである。おそらく耐油性が低くて、グリスに負けて溶けてしまったのだろう。何故このような材質を使ったのか???真実は謎である。

ブッシュを作って組み込む 8.ブッシュを作って組み込む
元々のブッシュの残骸をパーツクリーナーできれいに洗い落とし、ゴム板から新しいブッシュを作ってみた。厚さは5mm程度。元通りに組み直すと、気になるようなガタは無くなっている。もう少し厚めのゴムを使ってキッチリと組み込んでも良かったかも。ジャンク箱に転がっていたゴム板なので耐久性に不安は残るが、とりあえずこれで様子を見てみる。
この時、手順7で長さを測った時と同じ状態になるように組み立てる。

スライド機構を元に戻す 9.スライド機構を元に戻す
組み立てたら、元通りスライドレールの中に戻す。
まずはモーターにスライドボルトの先端をしっかり差し込む。この段階では下の画像で示した部分に引っかかっているため、一番奥まで差し込むことができない。細いマイナスドライバーのようなものでスライドボルトを少し持ち上げて、一番奥までしっかりと差し込んでおく必要がある。差し込みが不十分だと空回りしてしまうこともある。
モーターへの接続が完了すれば、後は分解したのと逆の手順で組み立てていけば良い。

10.シートをクルマに戻す
左右のスライドレールのガタを取ったら、シートをクルマに戻す。
各種コネクタを再接続する前に、固定ボルトの位置が合うかを確認しておく。取り外し前と左右のレール位置を合わせるようにしておいても、若干のズレは出てしまう。合わないようであれば、再度、レールを分解して、位置を微調整する必要がある。実はこれが一番面倒な作業になる。
レール位置が合えば、コネクタを繋いで、シートを固定する。
以上ですべての作業が終了となる。

不快なガタガタとはこれでサヨウナラ。快適なドライブをお楽しみあれ。